今日の低血糖症患者は明日の糖尿病患者…

「今日の低血糖症患者は、明日の糖尿病患者」ということがよく言われます。低血糖症と糖尿病とは、一見したところ、全く違ったもののように見え、何の関係があるのだろうかと思ってしまいます。

■血糖の代謝

私たちが体内にとり入れた炭水化物は、最終的に小腸でブドウ糖、果糖として吸収されます。

吸収されたブドウ糖、果糖は体内の細胞組織の活動のため必要なものは血液で全身におくられますが、余分な分はグリコーゲンとして肝臓に蓄えられます。また、体内でブドウ糖が必要となった場合、蓄えていたグリコーゲンをブドウ糖に戻して体内に放出します。

【糖質の蓄積】
インシュリン(膵臓) + ブドウ糖(グルコース) → グリコーゲン

【糖質の放出】
グリコーゲン + グルカゴン(膵臓) → ブドウ糖

私たちが、不適当で不必要に糖分の多い食事を続けますと、この糖分は吸収されないままに、使えないグルコースとして血液中に溢れていきます。その一部はグリコーゲンとして肝臓や筋肉の中に蓄えられますが、大部分は、膵臓に大きな刺激を与え、膵臓のランゲルハンス氏島からのインシュリンの分泌を強く促します。

こうしたことが繰り返されると、膵臓がオーバーワークになり、機能異常を起こしてしまい、ちょっとしたグルコースの増加にもオーバーに反応し、インシュリンが急激に、しかも過剰に分泌されるようになります。

糖尿病の症状は、3,500年以上も前に発見されていますが、低血糖症の問題は、僅か50年足らず前に初めて取り上げられるようになりました。以下、『二十世紀の疫病低血糖症』高尾利数著 よりご紹介します。

■糖尿病と低血糖症は鏡像の関係

低血糖症は、条件付けられたインシュリンの過剰分泌という特徴があり、血糖値の低下を惹き起こすものです。こういう状態が長く続いて、その患者が、例えば60歳頃になると、膵臓は消耗尽くしてその機能を放棄してしまい、インシュリンの製造機能がなくなってしまいます。そうすると、インシュリンが不十分になり、結果として糖尿病になります。


・糖尿病は合併症が怖い 

低血糖症と糖尿病は鏡像の関係にあるのです。また、低血糖症の患者さんと糖尿病の患者さんの食事は非常に似ています。

低血糖症の患者さんは、膵臓の機能を回復し、インシュリンの分泌を正常なものとするために、糖分の摂取を控えます。糖尿病の患者さんも糖分を控えますが、それはインシュリンが十分に分泌されず、糖分を分解し転換し、吸収することが難しいからです。

甲状腺であれ、脳下垂体であれ、副腎であれ、多くの腺の機能のバランスに関しては、それらの機能の過剰と過小の間に線を引くことは非常に難しいのです。ふとしたことから、どちらの側にもなり得ます。だからこそ、初期段階での正しい治療が不可欠なのです。

【出典】二十世紀の疫病ー低血糖症 高尾利数著

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