ショ糖(砂糖)の害|「複合糖」と「単糖」の違い

2,015年3月、世界保健機構(WHO)は、成人と子供の双方について、「砂糖摂取量のガイドライン」を発表しました。それによると、成人も子供も、果物、野菜、牛乳由来の糖分を除いて、1日の糖分摂取を総摂取エネルギー量の10%未満に減らすように勧告しています。さらに5%未満にしたり、1日当たり約25gに抑えると、さらに健康に良いと付け加えています。

このガイドラインで示された砂糖というのは、遊離糖類で、グルコースやフルクトース等の単糖類、スクロースや砂糖等の二糖類など食品や飲料の加工調理で加えられるものに加えて、蜂蜜、シロップ、果汁、濃縮果汁などに自然に存在する糖類も対象にしています。

WHOは、砂糖の摂り過ぎは肥満や糖尿病などの生活習慣病や虫歯をリスクを高めるとして、従来の砂糖摂取量ガイドラインよりもかなり厳しめのガイドラインにしたようです。ショ糖(ブドウ糖と果糖が結合したもの)の摂り過ぎが病気の因子になっているので減らそうということですが、これは正しい認識です。

■「複合糖」と「単糖」の違い

炭水化物は「糖質」とも言います。炭水化物は、炭素、水素、酸素の三つの元素が種々の形で結合したもので、自然界では光合成によって作られます。

炭水化物は、一般に複数のミネラルやビタミンと共に食物繊維が多く、「複合糖」とも言われ、人間や動物にとって極めて価値が高いものです。肉体構成の要素であり、最大のエネルギー源として、生きていくために最重要な物質です。運動や生活の際の第一のエネルギー源こそ複合糖(炭水化物)です。

複合糖は、ほかの栄養源よりも遥かに燃えやすく、ガスが残りにくいクリーンなエネルギー源です。複合糖である自然界の食物には、次のようなものが挙げられます。すべての穀物(アワ、米、麦、小麦、ヒエ、キビ、アマランサス、トウモロコシ他)、すべての野菜、すべての海藻、木の実、あらゆる果物、さらに草もこれに分類されます。

最近では、カロリーとしてだけではなく糖鎖の化学が明らかになるにつれ、腸内でタンパク質(アミノ酸)に変化することも分かってきました。これにより、果物や木の実しか食べないゴリラが強靭な筋肉(タンパク)を作り上げていく理屈が解明されてきたのです。複合糖ほど人間やその他の動物にとって価値の高い食物はありません。

複合糖はカロリー源となって吸収され、細胞に蓄えられエネルギーとなりますが、豊富な繊維により多量の大便を形成し、腸内腐敗菌繁殖が少ないよい排泄となります。また、脳の重要な栄養源も糖以外になく、その価値は計り知れません。ただ最近では、脳の栄養素としてケトン体が注目されていますので、糖だけが脳の栄養源とは言えなくなっていますが。

一方、問題となるのが精製したショ糖を加工した食物やブドウ糖の摂り過ぎです。このような糖質を、「複合糖」に対して「単糖」と言います。こういった単糖の加工食物は主に和菓子、洋菓子、チョコレート、スナック菓子、製氷菓子などが挙げられますが、調味料として煮物にも使われます。

こういった菓子類は、複合糖と違ってミネラルやビタミン、繊維はごく微量しか含まれず、単純な形で存在します。そのため、これらを摂り過ぎるとあらゆる害が出現することになります。

【出典】食物療法大全「食」による病気治しの考証 鶴見隆史著

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