
■糖化とは「変性タンパク質」のこと
糖化とは「変性タンパク質」のことであり、タンパク質と糖質が結び付くことにより、タンパク質が劣化することです。ブドウ糖がタンパク質と結合するときに、時間と共に数回に渡ってブドウ糖の構造が変わり、初期には可逆性だったものが、後期には結合が強くなり、離れなくなります。それ故、不可逆性の最終糖化産物になるのです。
糖化とは「AGE」または「AGEs」と言います。AGEとは、Adovanced Glycation End Product という英文の頭文字をとったもので、「週末糖化産物」と訳されます。AGEsは、その複数形です。Glycation(グリケーション)とは、酵素反応によらない糖化であり、酵素による糖化の Glycosylation(グリコジーレーション)とは区別されています。
【出典】https://rivercity-clinic.jp/ より
AGE=糖化物質は、体の中で必ず酸化状態を作ります。それ故糖化物質そのものや体の中で糖化するようなものを食べていると必ず糖化し、即ち活性酸素の毒に見舞われることになります。
CRPという炎症反応も腫瘍マーカーも、AGEの蓄積から説明できます。糖化は必ず酸化をもたらし、活性酸素を強烈に増多させるからです。糖化は「現代の食と病」の問題では、必ず学んでおかねばならないテーマです。
■最悪の糖化物質、アクリルアミドは発ガンリスクを高める
糖化物質は20種類以上見つかっていますが、最悪なのがアクリルアミドであり、その他「カルボキシメチルレジン」「ペントシジン」「クロスリン」などがあります。
2,007年のオランダの調査で、「アクリルアミドの摂取量が多いと発ガンリスクが高くなる」ことが初めて示されました。55~69歳の女性62,000人から無作為に抽出した2,500人を約11年間追跡調査したところ、子宮内膜ガン、卵巣ガン、乳ガンに罹る率がアクリルアミドを多く摂っていた女性ほど多かったのです。
そこで以前は「ヒトに対する発ガン性が疑われる」とされていましたが、最近は「ヒトに対しておそらく発ガン性がある」(2,016年、WHOの外部組織IARC=国際ガン研究機構による)とされています。
アメリカではこの糖化を点数化する方法を見つけ、2,004年以降、点数化して「KU」という単位で表すことになりました。おおむね1,000KU以上が糖化しているとされ、50KU以下はあまり糖化していないとされているようです。
【出典】食物療法大全「食」による病気治しの考証 鶴見隆史著
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