■過剰なタンパク質はアンモニア系の毒素となる

食物で摂取されたタンパク質は、腸で酵素や細菌により単純なアミノ酸にまで分解され、この時、少しでも過剰だとうまく分解されず、アンモニア系統の毒素となったり、アレルギーの元のポリペプタイドになったり身体の毒素の元凶が出現します。

その単純なアミノ酸が腸から吸収されて、血球にとり込まれて肝臓に行き、肝臓で代謝された後、再び血球となって全身に運ばれ、そのアミノ酸はタンパク質に構成されていきます。出来上がったタンパク質が組織という訳です。身体の組織にタンパク質は利用されますが、その他の細胞の補修に廻るタンパク質とか、ホルモンや酵素産生に廻るものもあります。

こういった作業の後のタンパク質は決して蓄積されず、肝臓へ戻り破壊され、窒素は尿となって排泄され、炭素、水素、酸素はエネルギー源となり、その他は脂肪となり蓄積され必要に応じて使われます。

このタンパク質が少しでも過剰だと、腸内腐敗の大元となり腸では、フェノール、硫化水素、アンモニア、アミン、ヒスタミン、インドール、スカトール、活性酸素といった発ガン性の高い毒物となって全身に吸収され、各臓器や組織に非常に悪影響を与えることになり、或いはアレルギーの原因となったりします。肩凝り、腰痛、膝痛も、これが原因なのです。

人間は、タンパク質が身体に蓄積されない動物だということです。(一時的に据え置かれるモータープールならぬタンパクプールはあるが、そのプールは血中ですぐに使われる)

■必要なアミノ酸は植物性食品で充分

タンパク質が分解されて出来るアミノ酸は二十ありますが、そのうち食事からしか入らないといわれるのが九つ(八~十)の必須アミノ酸です。九つの必須アミノ酸が最高のバランスで組み合わせられて食事を摂ることで質の高いタンパク質が合成されるといわれます。植物性食品でタンパク質を摂るときは、ベジタリアンなら必ず豆類をうまく組み合わせることと更に穀物をしっかり摂ることがこの九つの必須アミノ酸のしっかりした供給につながり、非常に質の高いタンパク合成につながります。

ところが、こういった組み合わせでなくても、植物性食品はそれが単一であってすら、人間にとっては必須のアミノ酸を充分過ぎる位含んでいると、アメリカのウィリアム・ローズは言っています。ローズは、人間にとって必要なアミノ酸を決定する為に、長期間いくつもの実験を行ないその結果、植物性食品のみで充分としたのでした。

自然は植物性食品を完全なものとして作ったと、『完全自然食健康法』を書いたジョン・マクドゥーガルはローズの実験などからそう述べています。彼は次ぎのように書いています。

■過剰なタンパク質は骨粗鬆症や腎尿路結石を引き寄せる

タンパク質を過剰に摂取すると健康はひどく蝕まれます。食事に必要以上のタンパク質が含まれていると、余分なタンパク質は肝臓内で壊され、腎臓から尿素として排泄されます。この壊されたタンパク質成分はBUNと呼ばれていますが、このBUNは腎臓をさらに働かせ、より多くの水分を排泄させます。そして水分と共にミネラルが尿中に失われます。このようにして失われるミネラル中、もっとも大切な一つがカルシウムです

タンパク質が多いときのカルシウムは、吸収する量より多く尿中に失われ、骨粗鬆症になる訳です。タンパク質の多い食事によって失われたカルシウムは最終的に尿となって流れ出しますが、その結果、腎尿路結石へとつながります。骨粗鬆症や腎石の治療に必要とされることはタンパク質の少ない食事摂取だということです。

人間という動物はタンパク質で全てが出来ているにも拘らず、何と!タンパク質を摂取すると、それを貯蔵する場所が無いことは先に述べた通りですが、そのため成長と組織の再生の為に必要な量以外のタンパク質は排泄されてしまうのですが、必要以上に摂取されたタンパク質は腎組織を破壊し、腎機能の低下を招いたり、腎石となったりし、このような状態でもタンパク質摂取を続けると、腎不全になってしまうのです。

■過剰なタンパク質で血液はルロー化、痛風も引き寄せる

タンパク質の分解を行なうのは肝臓です。タンパクがちょっとでも増えますと、肝臓にも強く負担となり、肝障害が起こることになります。タンパク質の多い食品にはプリン体が必ず多量に存在します。これは分解して尿素となり、その尿酸は身体の至る所(特に足)に溜り、物凄い痛みがきます。これが「痛風」です。

タンパク質過剰摂取の害は、顕微鏡で見ても明確です。ルロー(連銭形成)をきたしたり、集合体をきたしたりする最大の原因こそタンパク質だからです。タンパク質の過剰は赤血球の膜と膜をくっつける糊のような役割を行ない、赤血球一個の働きを1/4~1/10にまで減少させてしまうのです。

人間は穀物と野菜、海草を摂れば充分以上のタンパク質が最高のバランスで無駄無く合成できるということになります。穀物は特に良質なタンパク源ですが、穀物の中でも最も優れた無駄ないタンパク源こそ玄米です。玄米と豆の組み合わせ程、必須アミノ酸供給に良質なタンパク源はないのです。

【出典】新・食物養生法 食医学と薬効食品 鶴見 隆史著

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